【医療観察制度】社会復帰調整官がキーパーソン
刑事司法分野では、更生保護制度と、この医療観察制度が決定的に重要です。見ていきましょう。用語の定義「医療観察制度」は、2003年成立の「医療観察法」に基づき、心神喪失又は心神耗弱の状態で重大な他害行為を行った人の社会復帰を促進する制度です。...
「医療観察法」が定める医療観察制度に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。1 精神保健観察は、刑法上の全ての犯罪行為に対して適用される制度である。2 医療観察制度における医療は、法務大臣が指定する指定入院医療機関又は指定通院医療機関で行われる。3 医療観察制度による処遇に携わる者は、心神喪失等の状態で重大な他害行為を行った者が円滑に社会復帰をすることができるように努めなければならない。4 精神保健観察に付された者には、保護司によって「守るべき事項」が定められる。5 精神保健観察に付される期間は、通院決定又は退院許可決定があった日から最長10年まで延長できる。(注)「医療観察法」とは、「心神喪失等の状態で重大な他害行為を行った者の医療及び観察等に関する法律」のことである。
1 精神保健観察は、刑法上の全ての犯罪行為に対して適用される制度である。 間違いです。医療観察の対象は、心神喪失等の状態で殺人や放火など重大な他害行為を行った者です。精神保健観察は、このような対象者のうち入院せず通院処遇を受けた者が対象です。
2 医療観察制度における医療は、法務大臣が指定する指定入院医療機関又は指定通院医療機関で行われる。 間違いです。法務大臣ではなく厚生労働大臣です。
3 医療観察制度による処遇に携わる者は、心神喪失等の状態で重大な他害行為を行った者が円滑に社会復帰をすることができるように努めなければならない。 これが正解です。
4 精神保健観察に付された者には、保護司によって「守るべき事項」が定められる。 間違いです。「守るべき事項」は医療観察法に規定されています。
5 精神保健観察に付される期間は、通院決定又は退院許可決定があった日から最長10年まで延長できる。 間違いです。ガイドラインでは3年と定められており、最長で2年の延長ができます。つまり最長で5年となります。
第32回 問題62医療観察制度に関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。1 対象者は、起訴された者に限られており、起訴されていない者は含まれない。2 保護観察所には、対象者の社会復帰を支援する、精神保健福祉士等の専門家である社会復帰調整官が配置されている。3 「医療観察法」の目的は、精神障害者の医療及び保護を行い、その自立と社会経済活動への参加の促進のために必要な援助を行い、精神障害者の福祉の増進及び国民の精神保健の向上を図ることである。4 入院による医療の決定を受けた者に対しては、指定入院医療機関で、専門的な医療の提供が行われるとともに、保健所による退院後の生活環境の調整が実施される。5 通院による医療の決定を受けた者及び退院を許可された者は、処遇の実施計画に基づいて、期間の定めなく、地域の指定医療機関による医療を受ける。
(注)「医療観察法」とは、「心神喪失等の状態で重大な他害行為を行った者の医療及び観察等に関する法律」のことである。
1 対象者は、起訴された者に限られており、起訴されていない者は含まれない。 間違いです。心神喪失等で不起訴になった者も含まれます。
2 保護観察所には、対象者の社会復帰を支援する、精神保健福祉士等の専門家である社会復帰調整官が配置されている。 これが正解です。
3 「医療観察法」の目的は、精神障害者の医療及び保護を行い、その自立と社会経済活動への参加の促進のために必要な援助を行い、精神障害者の福祉の増進及び国民の精神保健の向上を図ることである。 間違いです。これは「精神保健福祉法」の内容です。
4 入院による医療の決定を受けた者に対しては、指定入院医療機関で、専門的な医療の提供が行われるとともに、保健所による退院後の生活環境の調整が実施される。 間違いです。生活環境の調整を行うのは保護観察所の社会復帰調整官です。
5 通院による医療の決定を受けた者及び退院を許可された者は、処遇の実施計画に基づいて、期間の定めなく、地域の指定医療機関による医療を受ける。 間違いです。最長5年という期間の定めがあります。
精神保健福祉士 第21回 問題68次のうち、「医療観察法」に規定された重大な他害行為として、正しいものを2つ選びなさい。1 危険運転致死傷2 強盗3 強制性交等4 略取・誘拐5 恐喝(注)「医療観察法」とは、「心神喪失等の状態で重大な他害行為を行った者の医療及び観察等に関する法律」のことである。
精神保健福祉士 第22回 問題67「医療観察法」における鑑定入院に関する次の記述のうち、正しいものを2つ選びなさい。1 医学的観点から「医療観察法」に基づく入院による医療の必要性について意見をまとめる。2 検査・診断のみならず、精神科治療も行われる。3 「精神保健福祉法」で規定された指定病院において実施される。4 入院期間は、原則 4 週間が限度とされている。5 鑑定は、精神保健審判員が実施する。(注)1 「医療観察法」とは、「心神喪失等の状態で重大な他害行為を行った者の医療及び観察等に関する法律」のことである。2 「精神保健福祉法」とは、「精神保健及び精神障害者福祉に関する法律」のことである。
1 医学的観点から「医療観察法」に基づく入院による医療の必要性について意見をまとめる。 正しいです。
2 検査・診断のみならず、精神科治療も行われる。 正しいです。精神科治療を行うことで、通院治療が可能であるか入院治療が必要であるか等の判断が行われます。
3 「精神保健福祉法」で規定された指定病院において実施される。 間違いです。鑑定入院は精神保健福祉法ではなく「医療観察法」で規定されています。
4 入院期間は、原則4週間が限度とされている。 間違いです。鑑定入院期間は原則として2か月以内で必要な場合は1か月の延長が可能です。
5 鑑定は、精神保健審判員が実施する。 間違いです。鑑定は鑑定入院した対象者の鑑定を行うよう裁判所に命令された医師が行います。この鑑定医の条件は、精神保健判定医または同等以上の学識経験を有する医師とされています。
第35回 問題150「医療観察法」が定める医療観察制度に関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。1 対象となる行為は、殺人、放火、強盗、強制わいせつ、強制性交等及び傷害等に当たる行為である。2 社会復帰調整官は、各地方裁判所に配属されている。3 入院決定を受けた者に対して医療を実施する指定入院医療機関は、都道府県知事が指定した病院である。4 通院決定された場合、指定通院医療機関による医療を受けることができる期間の上限は10年である。5 地域社会における精神保健観察は、保護観察官と保護司が協働して実施すると規定されている。(注)「医療観察法」とは、「心神喪失等の状態で重大な他害行為を行った者の医療及び観察などに関する法律」のことである。
1 対象となる行為は、殺人、放火、強盗、強制わいせつ、強制性交等及び傷害等に当たる行為である。 これが正解です。ただし、現在では「強制わいせつ→不同意わいせつ」、「強制性交等→不同意性交等」となっています。
2 社会復帰調整官は、各地方裁判所に配属されている。 誤りです。社会復帰調整官は保護観察所に配属されます。
3 入院決定を受けた者に対して医療を実施する指定入院医療機関は、都道府県知事が指定した病院である。 誤りです。指定入院医療機関は、都道府県知事ではなく厚生労働大臣が指定します。
4 通院決定された場合、指定通院医療機関による医療を受けることができる期間の上限は10年である。 誤りです。指定通院医療機関は、原則3年、最長5年です。
5 地域社会における精神保健観察は、保護観察官と保護司が協働して実施すると規定されている。 誤りです。精神保健観察は、社会復帰調整官が実施します。
第37回 問題62事例を読んで、「医療観察法」に基づく地域処遇に関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。〔事 例〕Aさん(30歳)は「医療観察法」に基づく入院決定を受け、指定入院医療機関に入院していたが、その後、退院許可の決定を受け、現在は、地域処遇を受けて指定通院医療機関に通院している。1 Aさんの精神保健観察は、保護観察所の保護観察官が担当する。2 Aさんが「精神保健福祉法」に基づく医療保護入院となることはない。3 Aさんの地域処遇が3年を超えて実施されることはない。4 Aさんの地域処遇の期間は、保護観察所長の決定により短縮することがある。5 Aさんの処遇の実施計画は、保護観察所長が関係機関と協議して定める。(注)1 「医療観察法」とは、「心神喪失等の状態で重大な他害行為を行った者の医療及び観察等に関する法律」のことである。2 「精神保健福祉法」とは、「精神保健及び精神障害者福祉に関する法律」のことである。
1 Aさんの精神保健観察は、保護観察所の保護観察官が担当する。 誤りです。精神保健観察は、保護観察所の社会復帰調整官が担当します。
2 Aさんが「精神保健福祉法」に基づく医療保護入院となることはない。 誤りです。病状の変化によっては医療保護入院になることもあります。
3 Aさんの地域処遇が3年を超えて実施されることはない。 誤りです。社会復帰調整官による精神保健観察は地域処遇の一つで、原則3年です。ただし2年を超えない範囲で延長することもできます。
4 Aさんの地域処遇の期間は、保護観察所長の決定により短縮することがある。 誤りです。保護観察所長の決定ではなく、地方裁判所の決定で短縮することがあります。
5 Aさんの処遇の実施計画は、保護観察所長が関係機関と協議して定める。 これが正解です。
第38回 問題62「医療観察法」及び医療観察制度に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。1 医療観察制度の対象は、病気を理由に刑の執行停止を受けて刑務所を釈放された者である。2 社会復帰調整官は、地方更生保護委員会に配置される。3 「医療観察法」の目的は、地域社会において刑罰を執行することにある。4 「医療観察法」に基づく「入院をさせる旨の決定」は医療機関が行う。5 「医療観察法」において、入院によらない医療を行う期間中は、精神保健観察に付することとされている。(注) 「医療観察法」とは、「心神喪失等の状態で重大な他害行為を行った者の医療及び観察等に関する法律」のことである。
1 医療観察制度の対象は、病気を理由に刑の執行停止を受けて刑務所を釈放された者である。 誤りです。心神喪失又は心神耗弱の状態で重大な他害行為を行った人が対象です。
2 社会復帰調整官は、地方更生保護委員会に配置される。 誤りです。社会復帰調整官は保護観察所に配置されます。保護観察官は保護観察所だけでなく地方更生保護委員会にも配置されます。
3 「医療観察法」の目的は、地域社会において刑罰を執行することにある。 誤りです。医療観察法の目的は「心神喪失等の状態で重大な他害行為を行った者に対し、その適切な処遇を決定するための手続等を定めることにより、継続的かつ適切な医療並びにその確保のために必要な観察及び指導を行うことによって、その病状の改善及びこれに伴う同様の行為の再発の防止を図り、もってその社会復帰を促進すること」です。
4 「医療観察法」に基づく「入院をさせる旨の決定」は医療機関が行う。 誤りです。入院処遇の決定は地方裁判所が行います。
5 「医療観察法」において、入院によらない医療を行う期間中は、精神保健観察に付することとされている。 これが正解です。
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<経歴> 2003年京都大学工学部物理工学科卒 2005年京都大学大学院エネルギー科学研究科卒 卒業後は電機メーカーに就職するが3年で退社し福祉の道へ。
<資格> ・介護福祉士国家資格(125点/125点、実技試験も合格) ・社会福祉士国家資格(117点/150点) ・公認心理師国家資格(156点/230点) ・精神保健福祉士国家資格(71点/80点) ・危険物取扱者免状(乙種4類) ・有機溶剤作業主任者 ・特定化学物質等取扱主任者 ・特定高圧ガス取扱主任者 ・特殊高圧ガス取扱主任者 ・プロボクサーライセンス