大気汚染による健康被害は社会問題にも。人体への影響や症状を知ろう
大気汚染による健康被害は社会問題にも。人体への影響や症状を知ろう

大気汚染による健康被害は社会問題にも。人体への影響や症状を知ろう

大気汚染による人体への影響や社会問題について解説します。

大気汚染での死亡者は世界で増加しています。 このまま対策を講じなければさらなる被害拡大は免れません。 日本でも高度経済成長期には大気汚染による集団ぜんそく障害「四日市ぜんそく」が起こりました。現代の大気汚染による死亡者数ほどではないものの、四日市ぜんそくで多くの死者を出しています。 大気汚染は様々な物質によって発生しており、 人体にも悪影響を及ぼすものばかり です。 ここからは大気汚染物質による健康被害について紹介します。

硫黄酸化物(SOx)

硫黄酸化物は 石油や石炭などの化石燃料が燃える際に発生 します。高度経済成長期に大気汚染を進行させた物質であり、酸性雨の原因にもなっています。 現在は濃度が減少していますが、人体に入ると気管支炎やぜんそくの原因となります。 四日市ぜんそくも石油コンビナートから、硫黄酸化物が排出されたことにより引き起こされています。

窒素酸化物(NOx)

硫黄酸化物の抑制に変わって大気汚染の主な原因となったのが、 窒素酸化物 です。これも燃料を高温で燃やすことにより発生します。 工場や火力発電所だけでなく、自動車や家庭からも発生することから、現在も排出ガス規制などにより排出量を減らす取り組みが行われています。 高濃度の二酸化窒素を吸引することで、喉や気管、肺などの呼吸器に悪影響を与えると言われていますが、詳しい作用はまだ分かっていません。

光化学オキシダント(Ox)

光化学オキシダント は、窒素酸化物や揮発性有機化合物が紫外線を受けることで化学反応を起こして生じる物質です。 高濃度の光化学オキシダントは目の痛みや吐き気、頭痛などを引き起こします。

粒子状物質(PM)

工場などから出るばいじんや、鉱物の堆積場などから発生する粉じん、ディーゼル車の排ガスに含まれる黒鉛、土ぼこりなどマイクロメートルの大きさの固体および液体の粒を指すのが 粒子状物質 です。 高度経済成長期には洗濯物や室内の汚れなどの被害が発生しており、高濃度の粒子状物質を吸引すると呼吸器疾患やガンなどを引き起こす可能性があると考えられています。

浮遊粒子状物質(SPM)

粒子状物質のうち、粒径が 10マイクロメートル以下のものが浮遊粒子物質 と呼ばれます。 吸引すると肺や気管に吸着しやすく、呼吸器に悪影響を与えるだけでなく、ガンや花粉症などのアレルギー疾患にも関連があると指摘されています。

微小粒子状物質(PM2.5)

浮遊粒子状物質の中でも、粒径が 2.5マイクロメートル以下のものを微小粒子状物質 と呼びます。 さらに小さくなったことで肺の奥まで入りやすく、呼吸器疾患だけでなく、肺ガンなどを引き起こすリスクがあると言われています。

アスベスト
  • 大気汚染での死亡者は世界で増加している
  • 硫黄酸化物は石油や石炭などの化石燃料が燃える際に発生し、高度経済成長期に大気汚染を進行させた物質である
  • マイクロメートルの大きさの固体および液体の粒を指すのが粒子状物質であり、粒径が10マイクロメートル以下のものが浮遊粒子物質と呼ばれ、浮遊粒子状物質の中でも、粒径が2.5マイクロメートル以下のものを微小粒子状物質という
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大気汚染防止に対する取り組み

当時の大気汚染は硫黄酸化物を中心とした 産業型大気汚染 であったことから、その対策が着実な進展を遂げており、これには大気汚染防止法の制定が大きく関わっています。

1970年代には大都市を中心とした 都市・生活型大気汚染 に変遷していき、工場や事業所だけでなく、年々増加した自動車、特にディーゼル車から出る窒素酸化物や浮遊粒子状物質が原因となり、対策が必要となりました。

そのため 自動車の排気ガス削減に関する取り組みやEST(環境的に持続可能な交通) が進められてきました。

大気汚染防止法

工場や事業場などの固定発生源から排出または飛散する大気汚染物質について、 物質の種類ごと、施設の種類・規模ごとに排出基準 などを定めており、大気汚染物質排出者はこの基準を遵守しなければいけません。

自動車の排気ガス削減に関する取り組み EST(環境的に持続可能な交通)とは

EST(環境的に持続可能な交通) とは長期的な視野に立って、交通・環境政策を策定・実施する取り組みとして 経済協力開発機構(OECD) が提案する政策ビジョンです。

交通のあるべき姿を示すことにより、人々の意識改革を促し、環境負担の少ない交通行動や生活様式を選択できる都市構造の創出などを行うことで、 環境的に持続可能な交通を作り上げることを目的 として取り組まれています。

  • 高度経済成長期では、大気汚染硫黄酸化物を中心とした産業型大気汚染だった
  • 1970年代には大都市を中心とした都市・生活型大気汚染に変遷した
  • EST(環境的に持続可能な交通)とは長期的な視野に立って、交通・環境政策を策定・実施する取り組みとして経済協力開発機構(OECD)が提案する政策ビジョンのこと

(出典:環境省「EST 環境的に持続可能な交通」) (出典:国土交通省「環境的に持続可能な交通(EST)」)

大気汚染による健康被害は社会的問題である

があります。 現在の大気汚染の 主な原因となっているのは、私たち自身の生活 です。大気汚染はどのような行動が原因となっているのか、どういった影響が出ているのか、そしてどのように取り組むことで大気汚染を防止できるのかを知り、行動に移していくことが大切です。

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