脱水素酵素
脱水素酵素

脱水素酵素

生体内の様々な代謝反応において、特定の基質から水素原子を引き抜くことでその分子を酸化する酵素群です。NAD+やFADなどの重要な補酵素と連携し、エネルギー代謝など生命維持に不可欠なプロセスを支えています。

クエン酸回路(Citric Acid Cycle, TCAサイクル): 解糖系で生成されたピルビン酸がさらに分解される主要なエネルギー生産経路です。ピルビン酸がアセチルCoAに変換される段階で働くピルビン酸デヒドロゲナーゼ複合体、そしてクエン酸回路そのものの中にも、イソクエン酸デヒドロゲナーゼ、α-ケトグルタル酸デヒドロゲナーゼ、コハク酸デヒドロゲナーゼ、リンゴ酸デヒドロゲナーゼといった多数の脱水素酵素が存在し、NADHやFADH2といった還元力を生み出しています。

ペントースリン酸経路(Pentose Phosphate Pathway): NADPH(脂質合成や解毒に必要な還元力)やリボース-5-リン酸(核酸の構成要素)を供給する経路です。この経路の初期段階には、グルコース-6-リン酸デヒドロゲナーゼが関与しています。

具体的な脱水素酵素の例

アルコール脱水素酵素: アルコール類を対応するアルデヒドやケトンに酸化します。 アセトアルデヒド脱水素酵素: アルデヒドをカルボン酸に酸化します。アルコール代謝に関わります。 乳酸脱水素酵素: 乳酸をピルビン酸に、あるいはその逆の反応を触媒します。解糖系の最終段階や乳酸発酵に関与します。 * グルタミン酸デヒドロゲナーゼ: グルタミン酸をα-ケトグルタル酸に変換するなど、アミノ酸代謝に関わります。