中原中也のソネット「六月の雨」
中原中也の詩で、「六月の雨」が好きだという人は多いのではないでしょうか。私もまさにそうです。梅雨になると特に、味わいたくなる詩です。六月の雨またひとしきり 午前の雨が菖蒲しょうぶのいろの みどりいろ眼まなこうるめる 面長き女ひとたちあらわれ...
六月の雨
またひとしきり 午前の雨が 菖蒲 しょうぶ のいろの みどりいろ 眼 まなこ うるめる 面長き 女 ひと たちあらわれて 消えてゆく
たちあらわれて 消えゆけば うれいに沈み しとしとと 畠 はたけ の上に 落ちているる はてしもしれず 落ちている
お 太鼓 たいこ 叩いて 笛吹いて あどけない子が 日曜日 畳の上で 遊びます
お太鼓叩いて 笛吹いて 遊んでいれば 雨が降る 櫺子 れんじ の外に 雨が降る
中原中也「六月の雨」~鑑賞・解説~
「六月の雨」は、4・4・3・3の行構成からなるソネット(14行詩)です。
七五調のリズムで歌われています。
恋人・長谷川泰子について前半に現れる面長き女は、かつての恋人である長谷川泰子のことでしょう。
長男・文也について後半で遊ぶ子どもは、長男の文也のことでしょう。
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