研ぎ台の自作(バットはめ込み式 砥石台)
研ぎ台の自作(バットはめ込み式 砥石台)

研ぎ台の自作(バットはめ込み式 砥石台)

研ぎ台の自作(バットはめ込み式 砥石台) エポキシ接着剤にもいろいろありますが、 セメダインのスーパー(60分硬化型) が使いやすいです 5~10分で硬化するタイプの製品は、一発で確実に位置決めをしないと硬化が始まってしまい、やり直しがききません

エポキシ接着剤にもいろいろありますが、 セメダインのスーパー(60分硬化型) が使いやすいです 5~10分で硬化するタイプの製品は、一発で確実に位置決めをしないと硬化が始まってしまい、やり直しがききません 今回使っているのは、(2つ上の画像に写っている)コニシの「ハイスピードエボ」ですが、これを使い切ったあとは、セメダインスーパーの60分タイプ一択になりました エポキシ特有の臭いもせず、色あいも透明に近く、黄ばみが無くて良いです

セメダイン エポキシ系接着材スーパー を見てみよう

自作研ぎ台の完成(仮)

市販の砥石台

硬質ゴム + 金属棒の砥石台

伊藤製作所の「123砥石台」 は、「ゴム+金属棒の砥石台」の草分けといってよいでしょう 製品としてしっかりしていますし、品質管理も優れていて、中国製のコピー品とは一線を画したクオリティです

「123砥石台」には2種類あり、GT-Sがステンレス製で、GT-TCが鉄にクロムメッキを施した品になります 砥石台を自作するのは、手間がかかりすぎるという方は、このような市販品を使うのも良い でしょう

このタイプの砥石台は、若干ですが高さが稼げるため、 刃の黒幕 に代表される 薄手の砥石を乗せた場合に丁度よい高さになります シャプトン・刃の黒幕が人気になってからは、このタイプの砥石台を使う人が増えました。 (砥石はある程度高さがあった方が研ぎやすいですからね)

伊藤製作所の砥石台 を見てみよう

● 123 GT-S(ステンレス) (amazon 商品ページ)

ブリッジタイプの砥石台

硬質ゴムと金属棒を組み合わせた砥石台は、価格も安くて手頃なのですが、シンクの上に差し渡して置けないというデメリットがあります。

流し台の上に置ける砥石は、 ブリッジタイプ とも言われ、蛇口の下に置いて、上から流水でかけ流すことができますので、砥泥の洗い流しや使用後の清掃が楽で良いです。 調理場などのプロの現場でも、実際によく使われているのが、このタイプです。

このブリッジタイプの砥石台は、シンクサイズに合わせて長さ調節が可能であり、サイズが合えば、 コンテナなどの容器の上に渡して研ぐことも可能 です。

安定性は要チェック

このように、シンクやコンテナの上に差し渡して使える点は、 ブリッジ型砥石台のメリット の一つですが、他にも、 砥石の底面全体を広く支えることができ、安定性が高い という点も見逃せません。

また、細かい点を挙げるならば、 砥石固定用の爪の高さも要チェック です。

ブリッジタイプの砥石台 を見てみよう

砥石台を使って、実際に包丁を研いでみる

砥石と砥石台のフィット具合は非常に良く、摩擦係数が高いのか、少々力を入れてもびくともしません (使用後は、ゴムシートに貼りつくような感じになり、砥石の交換に手間取るほどです) 天板がフラットで、砥石を挟む固定用パーツがありませんので、砥石が減って薄くなっても使用することが可能です

今回研いだ包丁は、水野鍛錬所の薄刃包丁(源昭忠 本鍛錬)と、ヘンケルスのセーフグリップです 大量生産の廉価品包丁と、職人が鍛錬した和包丁で、とても対照的です(価格差も、20倍程度の開きがあります)

包丁を研ぐ様子

0分00秒:研ぎ台の全体像(表面と裏面) 0分20秒:砥石の浸水 1分20秒:研ぎ台に砥石を設置 2分20秒:包丁研ぎ開始 4分10秒:カエリが出たので、反対面 6分30秒:最終仕上げ(小刃付・マイクロベベル)

※ 解説は字幕で補足しています。 日本語字幕をON にしてご覧ください でないと、 単に手を前後に動かしているだけの動画 にしか見えません

研ぎ音がよく聴こえる音量で、大きめの画面で視聴すると、「 何をどう研ごうとしてるか? 」が判ると思います 月寅次郎チャンネル (YouTube 動画一覧) は、こちらです (「いいね」をもらえると嬉しいです!)

和包丁の方は、キングデラックスの800番スエヒロの3000番「黄華」嵐山6000番と3種類の砥石を使い、徐々に番手を上げて研ぎあげました

ヘンケルスのセーフグリップ(小包丁)の方は、あえてのキンデラ800番のみで、わざと粗めな刃付けにしています この鋼材の場合は、あえて低い番手で研いだ方が「刃がかり」が良くて実用的な刃になるからです (言い方を変えると、わざわざ高い番手を上げて研ぐ意義が感じられないのです)

研ぎあがった包丁

カネヨの粉末タイプは、昔ながらの紙箱入りタイプで、なかなか店頭では見かけませんが、粒度50ミクロンのシリカですので、特性をよく理解して使用すれば、こういう用途にはとても役に立ちます (やりすぎると、包丁側面にプリントされたロゴまで剥げ落ちます) ほぼ研磨剤のみであり、水で薄めたようなクリームクレンザーとは「濃さ」が違いますので、がっつり磨けて実に良いです

細かいことを言うと、鎬筋の角が甘いままになっており、少々情けない感じです また、アゴと先のあたりには、以前業者が付けたグラインダーの跡が痛々しく残っています (グラインダーを往復運動させて削ると、両端で速度が落ちるため、そこだけが深く掘れてしまうのです)

桂剥きで、刃の仕上がり具合を確認してみました よく切れますので、力を入れる必要もなく、くるくると大根を回すだけで勝手に切れていきます おかげで、わたしのような「へっぽこ包丁使い」でも、薄く安定した桂剥きができました 裏すきに刻まれた包丁の銘が、大根を透かして読めるほどです

刃付けは、「使う人に合わせた刃」に仕立てなければ意味がありません 現状の、「切れ味よりも刃の強さを優先させた刃付け」であれば、母が使ってもあまり刃こぼれが生じませんので、実用的なだけでなく、刃の修正で研ぎ減らすことも少なくなり、包丁の寿命が伸びて良いことづくめです

砥石台製作前の状態

今回の自作研ぎ台(バットはめ込み式)は、そのような問題点を一気に解決することができ、個人的には非常に満足しています 市販の砥石台を購入することも検討しましたが、今となっては自作に踏み切って本当に良かったと思います 決して市販品が悪いというわけではありませんが、自作品は自作品なりの良さがあります たとえそれが、「板を切り出してゴムを貼っただけ」だとしてもです 改めて、今回作成した自作砥石台の優れているところを書き出してみましょう

  • 砥石を置くだけで充分なグリップ力を発揮(市販の砥石台のようにネジで寸法を合わせる手間が不要 ※1)
  • 可動部やパーツ間の隙間が皆無のため、微細な金属粉や砥泥の入り込む余地がなく、使用後の洗浄が非常に楽。洗浄後の水分の拭き取りや乾燥も含めて手がかからない
  • 天板がフラットで出っ張りがなく、砥石を挟む構造ではないため、砥石を使い切るぎりぎりまで使用可能
  • 砥石底面を全体で支える構造のため、薄くなって強度が弱くなった砥石でも割れにくい
  • バットに砥石を入れて、そのまま浸水・吸水が可能。吸水後はそのまま水受け(水溜め)として使えるため、使用する場所を選ばない
  • バットは砥石の乾燥時にも使いやすい(バットに砥石を斜めにかけ渡しておけば水切れしやすく、乾燥しやすい(刃の黒幕などのビトリファイド系は、長時間やると曲がりの原因になるので要注意)
ステンレスバットを使う前は、どうやって研いでいたか?

薄手のバットを使う前はどのようして研いでいたかというと、 台所の流しの横で、塗れ布巾の上に砥石を置いて研いでいました (一般的なやり方です)

そのうち、「台所に立ちっぱなしで研ぐ」スタイルをやめ、「作業机に座り、ステンレスバットの上で研ぐ」ようになりました。 今回の自作砥石台は、その発展形となります

砥石を吸水させる際は、バットに入れて、水差し(ピッチャー)の水を注いで吸水させます 吸水後はバットから引き揚げ、砥石台の上に載せれば準備完了です 研いでいる最中に水切れしそうな場合は、スプレーボトルを使い、砥石に水を吹きかけながら研いでいます

寸法、データ関連

砥石台(自作品) 材質:木材(おそらく杉材) 塗装:カシュー漆(透色・浸透塗装) 天板:ゴムシート貼付 外寸 :天板長258(底長245)×幅105×高さ30mm(実測値) 重量:376g(実測値)

ステンレスバット メーカー:大屋製作所 ブランド:クローバー 商品名:18-8 角バット 18枚取(浅型) 外寸 :268×206×H43mm(実測値です。わたしの使っているものは、現行品より深さがあるようです) 重量:372g(実測値)

小口面の状態です。 導管を漆(塗料)で埋め、木材内部に水が浸透しないように仕上げました 研ぐ際に生じる金属の微粉末なども、入り込む隙間が無いため、水洗いで簡単に落とせます