実戦経験豊富!?防衛省が購入検討するイスラエル製無人機・ドローン
日本の防衛省は、無人航空機システム(UAS)の能力強化を戦略的な柱と位置付け、特にイスラエル製無人機の導入を積極的に検討し、現在そのテストを進めている。この動きは、現代戦における無人機の重要性が増す中、防衛省が無人機戦力の質的向上を図るための喫緊の課題と認識していることの表れである。イスラエルはUAS技術において世界をリードし、実戦経験も豊富なため、同国製の複数の無人機が有力候補として浮上している。
イスラエル空軍はHeron Mk IIを実戦投入しており、シリア・レバノン国境やガザ地区上空などで偵察・監視任務に従事させている。特に、敵勢力の動向監視、長時間のターゲット追跡、精密誘導兵器の誘導支援などに使用され、その有効性が証明されている。公開情報によれば、電子情報収集(ELINT)や通信傍受(COMINT)任務にも利用されており、Heronが強力な電子情報収集能力を備えた堅牢なISRツールとして、紛争を抱える国々から高い評価を得ていることが導入実績からうかがえる。
国際的にもHeronシリーズの導入は進んでおり、インドでは空軍と国境警備隊が導入し、係争地であるパキスタン国境や中国との実効支配線(LAC)沿いで偵察・監視任務に運用している。2020年以降の印中国境緊張(ガルワン渓谷衝突後)においては、Heron Mk IIが長時間監視と目標情報収集に活用されたと報じられており、その信頼性と実用性が改めて示された。また、アゼルバイジャンも導入しており、隣国アルメニアとのナゴルノ・カラバフ紛争後の国境監視任務などで利用されている例が報告されている。これらの実戦経験は、Heronが高度な強度を持つ地域においても性能が証明されていることの強みとなっている。
購入を検討している自爆ドローン
防衛省は、Heron Mk IIだけでなく、IAIが開発・生産する複数の自爆ドローンも検討対象としている。
ROTEM L Point Blankバックパックで持ち運べる携行式ミサイル「Point Blank」 Image IAI イスラエルの軍需企業IAIはバックパックで持ち運べる携行式ミサイル「Point Blank(ポイント・ブランク)」を発表しました。 ポイント・ブランクは歩兵が携行.
もう一つの検討対象は「Point Blank」である。このドローンは、その携行性と高速性から「歩兵が携行できる電子光学・GPS誘導式のミサイル」と評される自爆ドローンである。VTOL(垂直離着陸)式で、重さは約7kgと軽量であり、片手で持てるほどコンパクトである。全長1m、翼幅0.8mで、バックパックでの携行も可能。Point Blankは、その形状と高度450m以上を最大速度280km/hという高速で飛行することから、手持ち式のミサイルと称される。最大20分間飛行し、最大射程は10km。攻撃前には空中でホバリングしながら標的の情報と正確な位置を確認し、その後、水平飛行のミサイル軌道に移行する。偵察監視用途にも使え、攻撃せずに回収することもできるため、柔軟な運用が可能である。